6月25日 おんたけスカイレース

2006年6月25日 くもり(途中小雨あり)

4月に足首を骨折して以来、初めてのレース。復帰戦となった。

東京からはかなり距離があるので、一人だったら参加しなかったと思うが、マカニさんが車を出してくれるというので、その好意に甘えて参加を決意。行きも帰りも後部座席で居眠りまでして、しっかりお世話になってしまう。マカニさんありがとうございます。

御嶽は、長野の単独峰で、形や成り立ちも富士山に近い。
子供の頃は死火山といえば、この山だったけど、最近噴火しちゃって、死火山という言葉自体も今では使わないらしい。
古くから信仰の山としても有名で前日も麓の清滝で、白装束の人たちを見かける。
前日から、現地入り。下見をする。上りが大変なレースだと予想された。上りはペースを保てるくらいの速さでいけるように一応頭の中では考えていた。
宿泊はスタート地点の大又山荘。スタート直前まで部屋でごろごろできるのがうれしい。
とにかく今回は復帰レースだし、怪我をしないことを第一目標とする。

スカイマラソンワールドシリーズの中の一戦なので、海外トップ選手も20人ほど参加。トップ選手を間近で見れるのも、楽しみだ。

●コース総距離23.4K
大又山荘⇒(4.5K)⇒八海山⇒(3K)⇒田の原⇒(3K)⇒御嶽頂上山荘⇒(1.2K)⇒二の池新館小屋⇒(1.2K)⇒飛騨山頂五の池小屋⇒(1K)⇒三の池避難小屋⇒(1K)⇒二の池新館小屋⇒(0.5K)⇒覚明堂⇒(0.5K)⇒御嶽頂上山荘⇒(3K)⇒田の原⇒(3K)⇒八海山・高原ゲレンデ⇒(1.5K)⇒銀河村キャンプ場

大又山荘脇(標高約1250m)から御岳山山頂(3067m)まで上り、山頂付近をお鉢めぐりのように回って折り返しゴールするという23Kほどのレース。距離だけ考えると、たいしたことないのだが、中身はぎっしりてんこ盛り


◆持ち物
水1.5リットル(ポカリ500を薄めた)
ヘッドライト(ペツルのティカ)
カーボショッツ(6個)
パワーバー(2枚)
コンデンスミルク
ピーナッツの子袋6個
(※ライトと水1リットルはチェック事項)
ウインドブレーカー
アームウォーマー
ランニング用手袋

◆シューズ オデッセイ(モントレイル)

●スタートから御嶽頂上山荘まで
午前7時、大又山荘からスタート。最初から飛ばさないよう最後尾からのスタート。
山荘脇の林道を進む。
林道は傾斜も少なく、走れるくらいの上り。逆に走り続けるので苦しくなる。

八海山手前からは、スキー場のゲレンデをひたすら上る。
数百メートルごとに矢印の看板があって、それに向かって登っていく。
ゲレンデの草はあまりのびておらず、草に絡まれることもなく、登りやすい。
しかし車では、蛇行しながら上るところをまっすぐ上がっていくので、傾斜がきつい。
少しずつ前の人を追い越していく。ここでも結構余裕を持ったペースを維持する。
今回は無理をしないように、ここまではきをつけていた。

ゲレンデを上りきると、田の原駐車場に出て、そこからは登山道に入る。

信仰の山だけあって、登山道もよく整備されていて、木の階段が続く。
はやく上るほうにとって、階段は逆につらかったりはするのだが…。

しばらく行くと、森林限界となり、火山特有のガレ場となる。道の雰囲気は富士山に近い。

雪も見えてきて、まずは10m程の雪の階段(大会側で準備して階段状にしてくれたもの)が出現。

さらに上のほうは、一つ一つの岩が大きくて、足場をみつけて、踏ん張って登っていくのが辛くなってくる。

さすがに3000m近いと気温も低くなり、アームウォーマーと手袋を装着する。空気も薄くなっていることが感じられ、体の動きも鈍くなってくる。ペースが落ちてくるのが感じられた。頂上に近づくにつれて、硫黄のにおいが鼻に入ってくるようになってきた。

そんなこんなで、頂上山荘に着く直前で、なんとトップのイギリスの選手が下ってくる。ちょうど下りに入るところだ。レベルが違いすぎて、どう早いのかもよくわからない。下っていくところをみたが、岩場だったので、ものすごく速いという感じはない。もっと走っているところをみてみたかった。

●お鉢めぐり
ここから、お鉢めぐりなのだが、軽い高山病の症状で、頭がくらくらする。前の人もかなりやばくなったらしく、急激にペースダウン。道を譲られる。こちらもくらくらはするが、なんとかペースを保っていく。このあたりは火山の頂上特有の地形や景色を楽しみたいところだが、進んでいくので精一杯。それでもキレイな池の水や雪、景観に圧倒される。

上は、とにかくガレ場なので、転んで怪我をしないよう、足元を気をつけて進む。足はどうしても右足をかばってしまうので、左足だけ、疲労してくる。我慢のしどころだ。

再び頂上付近に帰ってくる手前では、数十メートルの雪の階段が、どーんと立ちふさがる。
落下防止用のロープもあるので、それにつかまっていこうと思ったが、うしろからも人がくるし、ここは鍛錬だと思って、休み休み階段を上る。これは大会のため、スタッフが切ってくれた階段なので、感謝ものなのだが、段がとにかく大きくてつらかった。

●頂上からゴール・ひたすら下る
雪の階段もなんとかあがり、頂上に戻ってくる。ここからはひたすら下るだけだ。
ガレ場、岩場なので、足場に注意しながら慎重に下る。せっかく治ってきた足をここで、また悪くするわけにはいかない。頂上付近で直前にいた人は、下りが得意らしく、一気に見えなくなってしまったが、あせらないように気をつけた。暑くなってきたので、アームウォーマーを取って進む。ガレ場を抜けて、木の階段になったあたりでは、小雨が降ってくる。木はぬれると滑るので、ちょっとペースアップして、田の原に到着。

今度はゲレンデの急坂を下る。ところどころに溝があるので、足元に気をつける。
この地点は飛ばせるところなので、数人に抜かれていく。こっちは気持ちいいマイペースだ。

ゲレンデも下の方まで来ると、林道には戻らず、そのままゴールのキャンプ場まで草むらトレイルを下っていく。いつの間にか、ゲレンデで抜かれた人や、山頂付近で見えなくなっていった人たちにも追いついて、抜いていた。ゴール地点からのマイクの音も聞こえてきたので、このまま気持ちよくゴールかなと思って、音の出るほうをみてみると、ゴール地点は小高い丘の上。そこに行くには、長い木の階段が見える。

最後の最後は上りかい、と一人愚痴りながら、階段のたもとまで下りてきて、最後の階段を必死で上る。
そしてやっとゴール。

足の完治には程遠い状態だが、なんとか走りぬくことができてよかった。

ゴールのキャンプ場も雰囲気がよくて、時間あったらこのままキャンプしたいくらいだった。

今回は残雪のため、コースが大幅に短縮されたけど、次回やる時には、短縮されないフルのコースを走ってみたいと思った。かなりつらいだろうけど…。

今回、このレースははじめての大会だったけど、運営もエイドもすごくよかった。
主催者もアドベンチャーレースには定評のあるパワースポーツだったし、王滝村の人達も皆で盛り上げてくれて、すばらしい大会だった。そしてコースも申し分なしのすばらしい景観のコースだった。

コース上のエイドは、山頂付近に4箇所もあって、かなり配慮が行き届いていた。エイドの人が水を持っていると、自分も水を持っているのだが、ついもらってしまい、もっていった水は随分と余ってしまった。食料も結局カーボショッツをひとつ食べただけだった。今回役にたったのは、防寒の準備だった。

シューズは新しいシューズだったのだが、ガレ場の下りでは、ほとんど岩の上に乗りながら下ったので、ソールがぼろぼろになってしまった。アウトソールについていた小さいぽちぽちが取れたり、取れそうになったりしていた。足の裏面をみても、左足の方が、ひどく痛んでいて、まだ、右足はかばっていることがよくわかった。

今年は、あせらずじっくりと走りこみの一年にしていきたいものだ。

それにしても最近はちょっとブログに疲れてます。
あまり更新する気分にならないなあ。