kadokichi012004-08-08

「奥武蔵ウルトラマラソン完走記」  マラソン大会報告
【前日 鎌北湖山越え】
 池袋から東武東上線に乗って、東毛呂で降り、送迎バスに乗り換えて、スタート・ゴール地点で、受付会場でもある毛呂山総合公園に到着したのは、午後1時30分。受付は2時からとなっていたが、すでに受付を開始していました。受付を済ませた後、夏ののどかな空を見ながらボーっとしていましたが、次の送迎バスで来た、かとちゃんに会って、30分ほどおしゃべりをした後、本日の宿泊先の飯能へ向かうため、徒歩で出発。西武秩父線武蔵横手駅を目指す。総合公園から鎌北湖(歩くと結構長いなあ)、そしてレイクビューホステル(6年前までここがスタート・ゴール地点でしたね)の脇から登山道に入る。台風の影響で雨もちらつく日が続いていたせいで、山道はかなりぬれていた。10分も歩くと道路に突き当たり、どこかなとちょっと迷う。よく見ると大会で鎌北湖からの急登する道路の途中にあるキャンプ場付近。実はあの道路は、よく見ると上りの途中に左に曲がって、日高市に抜ける道があるのですが、その分岐点からちょっと日高市に向かう道路に入ったところに出たので、よくわからなかったんですね。そこからは、上まで大会と同じ道路を上り、上の「県民の森」方面の木の看板がある分岐点を武蔵横手の方に下ります。下りの途中には民宿啓明荘があって、さらに少し下ると「五条の滝」へ到着。写真を撮って、湧き水を持っていくため、道から川へ降りていったのですが、ここも増水していて、いつもの水飲み場が、川になっていました。なんとか石を伝ってそこに行き、水を確保。滝の脇の祠で明日の走りの無事を祈りました。水は、夜よっぱらって飲んじゃいました。


 そこからさらに15分ほど歩いてやっと武蔵横手駅に到着。毛呂山総合公園から武蔵横手駅まで、徒歩で1時間30分かかりました。リュックも背負っていたので、結構汗だくになり、よい(?)ウォーミングアップとなりました。その後、東飯能まで電車移動して、ホテルでアロハ会長と合流。ビールを3缶ほど飲んで、いつの間にか寝ていました。


【スタート〜鎌北湖】
当日は4時起床。ホテル側がバスで会場まで送ってくれる。とてもよい対応のホテルで宿泊費も安く、来年もここに泊まりたいものだ。スタート前に仲間と挨拶、中村さんがついに富士登山競争完走したことを知りました。おめでとうございます。スタート直前になってトイレに行きたくなり、プール途中のトイレに向かうとその途中で、ネットで知り合ったたかばやしさんに出会い、挨拶。写真で見たより、精悍な顔に感動しました。トイレから戻るとスタート前の記念撮影をしていたので、自分は撮る側に回る。最近防水型のデジカメを買ったので、今日はデジカメを持って走り、折り返しのビキニのおねえちゃんを取るのが、目標の一つである。
日が昇り始め、今日も暑い一日になりそうだ。



 スタートは午前6時。気持ちを準備するまもなくスタート。最初は、さっき出会ったたかばやしさんの後ろ姿を見つけて追いかけるが、徐々に離れていく。調子がよさそうだ。町を抜けて最初の上りに入る。いつもなら、ここでも上の方の急な坂は歩くのだが、今年はなんか足の調子がよく、一応走って登り切る。「よし、今年はとにかくゆっくりでも上りは全部走りきろう」と誓う。最初のエイド滝の入りからは全体的に下り。その後町に戻ってきて、ゴルフ場に向かう。ゴルフ場入り口までの坂も毎年歩いているが、今年はなんなくクリア。もちろんゆっくりだけど…。入り口から少し下って右折すると、鎌北湖までの登りへ。ここを登り切ると鎌北湖エイドで、さあ本番はここからだと気合を入れなおす。

【鎌北急登〜折返し】
鎌北湖の脇を過ぎるとついに鎌北の急登が始まる。あとのことも考えてここだけは歩こうかとも考えたが、行けるところまで走ろうと思いがんばる。途中で若月兄弟に追いつく。
足がつっているようで二人とも苦しそうだ。二人とも中学生だが背は低い。しかし、見たところ足のサイズはずいぶん大きくなっており、ここ何年かで身長も急激に伸びることだろう。成長が落ち着くまでは、勝てるチャンスがあるかもしれない。などいろいろ考えながら二人を追い抜く。坂途中のキャンプ場を過ぎると若干緩やかな坂に変わり、ここも何とか歩かずに行けると確信。歩を進める。尾根に上がる手前でスタート前のエアロビ体操のおねえさんが応援してくれる。そしてなんとか上の清流エイドに到着。水分補給をして、奥武蔵グリーンラインに入る。
 

ここからは尾根づたいの道である。しかし、まずは北向き地蔵からはユガテを過ぎてしばらくのあたりまで長い下りが待っている。下りは得意としているが、今年は上りを走りきることが目標なので、ペースを抑える。折返しはここが逆に上りになるので、最後の難関になるところだ。そして天文岩(大きな岩とそこをくりぬいた祠)からは上りに突入。全体的には上り70%下り30%くらいの割合で、高度を上げていく。最初の難関は阿寺から顔振峠。阿寺あたりから結構坂がきつくなり、ここを過ぎたところで、道をUターンするように登りの急坂に入る。あたりは4,5人いたが、歩いている人もいる。顔振峠付近は、道の脇の杉が大きく、日陰になっているので、涼しいところだ。顔振峠付近は若干平坦な道が続くが立ち並ぶ茶屋を過ぎると再び上りに突入。ここまでは尾根の若干南側を通っていたので直射日光も激しかったが、ここからは、尾根の北側にもちょくちょく入るようになり、道路が日陰になっているところも多い。高度も500mを越えてきて、風も涼しい。体感気温はそんなに暑くはなくなってくる。それでも3kごとのエイドでは頭から水をかぶって、からだを冷やす。今年は上りも走っているせいか、順位も例年より前にいるらしく、周りの人数も少ない。数人が前にいたり、後ろにいたりして、たまに抜かれたり、抜いたりしながらの走りである。飯盛峠のあたりでは、若月兄弟に抜かれる。追い抜いたときは調子悪そうだったのに…。恐るべし若月兄弟。


そんなこんなで、刈場坂峠(かばさか)に到着。トイレに行き、デジカメで自分を撮ってもらって一休みする。ウエストポーチに入れていたので、汗でぬれているが、防水カメラなので全然平気。このカメラはランナーには絶対オススメのカメラである。このあたりだとすでに35kを過ぎているくらい。折り返しまでもうちょっとである。ここから40kの間でトップが折り返してくるのに出会う。独走である。2位の人までかなり差があった。多分ぶっちぎりの優勝だろう。40kを過ぎると折り返してくる選手がぼちぼちと現れてくる。こちらがコースの最高高度(大野峠付近)まで上りきる直前で、たかばやしさんに出会う。20位くらいか。そろそろ出会うと思って、デジカメを手に持っていたので、坂から下ってくるところを激写。あとで見たらブレてたけど…。はやい。北丹沢、富士山と出場して、山岳用の足ができているようだ。43kくらいからは折返しまでは下りに入る。もうちょっとで折り返しだと思うと、かえって長く感じてしまう。これまでずっと上ってきて若干足が疲労してきている。下りも無理せずに降りていく。そしてなんとか折返しへ。折返しのエイドを見ると去年と同じおねえちゃんが二人いた。さっそく写真を撮らせてもらい、さらに自分も中に入って3ショットを撮ってもらう。これでまずは目標達成。あとは完走するだけだ。


【折返し〜ゴール】
折返しは写真を撮って、水をかけてもらっただけですぐにスタート。まずは数キロの上りだ。疲れてきてはいるがまだまだ足は動く。ゆっくりながら走り続ける。折り返しに向かってくる人に声をかけたり、かけられたりしながら、進んでいく。折返しに向かっていく人にはたくさん出会うが、同方向では、周りはほとんどいないようだ。50キロ手前で、関根さんに会う。調子よさそうだ。ちょっと行くとウエディングドレスを着て走っている女性を発見。どうも仮装にしてもマラソンの大会にはミスマッチな感じである。しかし珍しいので写真を撮らせてもらう。


大野峠ASを過ぎると、頭も下りモードになってきた。あと25k、下り中心と思うと足の運びもちょっと軽くなる。それから刈場坂峠までの間に北川さん、かとちゃんを発見。デジカメにおさめる。さらにずいぶん下ったところで、中村さんを発見。この走りから察するに富士登山競争で燃え尽きたか? さらにあとで飯高さんに出会う。多分下から数えられるくらいの順位である。今年は完走できたのだろうか? 高山ASに着いて、冷奴を口に入れる。ここまで果物と水だけで走ってきたが、若干腹が減ってきた。このあたりにくると一人旅である。エイドに近づくと先の選手は出発する。さらに後の選手が近づいた頃、自分が出発するので、走っている間は、ほとんどまわりに人がいない。ちょっと寂しいくらいである。顔振峠では、店のおばちゃんから応援をもらう。自分の感覚としては、顔振峠を越えるとなんとなくゴールも見えてきた感じ。


あとはユガテから北向き地蔵までの上りを上りきれるかどうかである。ここまでまだ歩いていないので、もうこれは苦しくても上るしかないと決意する。しかし、行くときは気づかなかったが、阿寺を過ぎて少しいったところでも結構長い上りがあることに気づく。さすがに足も疲労しているが、あと10kと思うと気合である。ここも走ってクリア。最後のユガテからの上りでは、途中で一人追い越す。追い越すときに「この上りで最後?」と聞かれたので「そうです」と答える。途中で大会関係の人から「55番目だよ」と声をかけられる。今年は順位も少し上がっているようだ。1k以上あるこの上りをなんとか走りきる。北向地蔵手前の「あ“−」のらくがき看板で上りはおしまい。後は下るだけだ。すぐに清流ASに到着。鎌北湖までの急坂を下る。足は疲労しているが、十分走れる。下っている間も誰も選手に追いつかず、追い越されずの一人きりだったが、下りきったところで、先方に一人発見。前の人を目標に走り、鎌北湖の周りを走っている間に追い抜いて、鎌北ASに着く。後は最後の力で走るだけ。鎌北湖から坂を下って、平地に入り、さらに前を走る二人を抜いた。もう後はゴールが見えてくる。今年も無事ゴール。館山さんとかたい握手を交わす。毎年大会運営ごくろうさまです。さらにいつの間にか大会スタッフになっていた土屋くんに「はやいですね」と声をかけられる。土屋君も疲れさまでした。


タイムは7時間22分58秒(折返し地点4時間34分)で自己新記録達成。なんとなく足にはまだ余裕が残ってました。北丹沢では下りばかり速く走って疲れてしまい、登りに苦労したけど、今回はその教訓を生かし、なるべく均等なエネルギーを使って走ることができました。あとは勇気を持って追い込めば、もう少しタイムアップが図れるか? この後もXTERRA、奥多摩山岳耐久と大会があるけど…、ゆっくり走りたい気持ちもあるなあ…。



使用シューズ:NIKEエアペガサスライト
使用カメラ:PENTAX optio43WR