北ア縦走2011年8月18日-20日

盛岡に帰ってきて、最初の話題が北アです。

◆8月17日
仙台までバス、さらに仙台から富山までバス。毎度、バスでほとんど眠れない。

◆8月18日
富山でトモさんと合流して、またバスで折立に向かう。8時過ぎに折立到着。バスの途中で少し雨が降ったりしていたが、折立は曇。登山届は太郎平に出すように書かれていた。水、トイレ、自販機あり。登山客は、上りも下りも多数。道を譲ってもらったりが何度もあって、歩きながらペースが少し上がった。2000mを超える辺りから、すでに太郎平の雰囲気、なだらかな山と整備された道を淡々と進む。雲が多いが、時たま日がさすことも…。下界の展望が少し良かったが、向かう先は雲の中…。

太郎平小屋でジュース休憩と登山届提出。トモさんが小屋の方に来年のTJARの挨拶。自分はまだどうするかは決めてない。少し休憩後、薬師沢、雲ノ平方面へ。ここから人が少し少なくなる。途中道の整備をしていたのだが、重機(小型シャベル車)がある。どうやって運んだのかって、ヘリで降ろすしかないんだろうけど、ずいぶん金がかかってるなあ。

薬師沢小屋にはお昼に到着。黒部川の源流近く。薬師沢との合流点に小屋があって黒部川に吊り橋がかかっている。こんなところに小屋があるのがすごい。中からはかわいい女の子が出てきてちょっと、うれしいビックリ。明日の天気を聞くが雨らしい。ラーメンがあるというので注文。しばらく小屋の前のロッジで休憩。ここでは日差しも出ていて山を満喫する。しばらくしてラーメンを持ってきたのは、インド系の若者。これにはもっとビックリ。カレーとかメニューにはないのかな。

薬師沢からは雲ノ平へ登り返しの急登。このきつい坂を超えると、アラスカ庭園へ。ここからは雲ノ平までは、ずっと木道の湿原が続く。アラスカのほか、ギリシアとかアルプスとか、名前がついててなんか不思議。雲ノ平には2時過ぎに到着。

今回はゆっくりの行程なので、走ることもなく、昼過ぎには目的地に到着する日程。目標時間より早めに到着して、のんびりする。キャンプ場に移動してストックシェルターを建てる。近くに小さい沢の流れがあって、キャンプしている人に「そこは昨日雨で水没したよ」と忠告される。まだ雨は降ってないが、今夜も降るんだろうか、しかし沢はいたるところに流れていて、避ける場所はほとんどないような…。覚悟を決めて、シェルターを張る。下は石だらけだが、今回はマットも持ってきたのでよかった(枕も持ってきた)。バス移動でほとんど眠れなかったので、横になったら、すぐに眠ってしまった。1時間ほどして起きてもまだ日が高い。日もさしてきたりして、天気予報もハズレかなと思ったのは、日が暮れるまでだった。夜になると予報通り、雨が降り始める。最初は小雨だったが、だんだん雨が強くなり、風も吹いてくる。外の沢の音がお大きくなってきて不安になる。さらに結露で、シェルターの中もずいぶん水がたまってきている。こうなると、もう眠るどころでなく、外の状況を時たま確認しつつ、中の水の掻き出しに追われる。山の雨はきついなあ。ただ横になっていたので、疲労がたまったりすることがなかったのは幸いだった。雨は出発時間の5時になっても止まず、えいやで外に出て、撤収作業を行う。

8:30折立−10:25 太郎平−11:55−薬師沢小屋−14:15雲ノ平

◆8月19日-20日
祖父岳山頂に行くと、学生が大勢で出発準備中。どうもここに幕営していたらしい。水晶小屋では、小屋の夫婦の子供だろうか、2歳くらいの子供が中で遊んでいて、またびっくり。父親が背負って連れてきたんだろうな。
水晶小屋あたりでまた雨が一段と強くなり、小屋に荷物を置かせてもらって、頂上へと向かう。進んでいると、方向感覚がなくなってしまい、山を螺旋状に上がっているような気がして、思わずトモさんに、「さっきもここ通ったよね」と聞いてしまう。そんなことはなくてしっかり進んでいたのだが、やはり悪天候やら、寝不足で判断が少し鈍っていたようだ。小屋から頂上までの往復で40分程度。雨が止まず、小屋で休憩しながら、今後の行程を相談する。とりあえず今日は双六、槍までいかないとどうしようもないので先へと進む。鷲羽岳あたりでやっと雨が上がり、少し気分が楽になる。
三俣小屋からは巻き道を使って双六小屋へ。食事をしながら、ぬれたシェルターやらシートやらを脇で乾かす。これでなんとか今夜も最初は快適に眠れそうだ。
ここから槍までは、何度も通った道。行程も楽なので、なんとなく余裕を持って進む。しかしいつ通っても、槍への登りはきつい。

予定では槍のテント場で宿泊予定、翌日穂高方面だったが、キャンプ場の場所を確認して、ここで風雨を受けたらキツイということで、殺生ヒュッテまで速攻下山。穂高はまた次の機会となる。
ヒュッテまで数百メートル降りただけだが、尾根上とは全く温度が違うので、少し安心する。この日も夕方までの時間があったので、その間少し眠る。夜はやはり雨。槍の肩よりは温かいと言っても風も冷たく、少し寒かった。この日も結露に悩まされながら夜は過ごす。そして早朝は、やはり雨が続く。またまた気合で撤収作業をして、トモさんと相談して、上高地へ下山することに。
これまた、何度もきた下山道をひたすら下って、今回の山旅は終了。
上高地のいつものお風呂に入って、帰り用の服に着替える。半袖、半ズボンだが、この日は気温が低く、そんな格好をしているのは、二人だけだった。
雨続きのビバークできつい部分もあったが、それはそれで経験できてよかった。トモさんとも色々情報交換できて、楽しかった。
やっぱりアルプスはいいと思ってしまった。また来年のお楽しみとなりそうだ。

19日 5:00雲ノ平−7:00水晶岳−8:45鷲羽岳−9:15三俣小屋−11:00双六小屋−14:20槍ヶ岳山荘−14:45殺生ヒュッテ

20日 4:00殺生ヒュッテ−8:20上高地