南ア: 水無川→鋸岳→甲斐駒→広河原  広河原→間ノ岳→北岳→広河原

連休を使って南アに行ってきた。
せっかくの連休なので、テントを背負っての縦走。スピードは出ない、お楽しみの旅。makotoさんなどのブログから、鋸岳には行って見たかった(怖いけど)ので、富士見駅出発のルートを考えた。2泊3日で鋸岳経由甲斐駒あとは、時間を見ながらルート決めて、北岳、さらに鳳凰三山も行けたらいいかなと計画(だけ)した。

■9月19日 
縦走、さらに秋の天気を考えると装備もかなり重くなった。総重量で15kgくらい。水を入れるとさらに2,3kg重くなる。これではとても走れない。水無川から登山道までどうするか?タクシーでゲートまで行くことも考えたが、徒歩で歩くことに。当初はこの日は富士見駅近くで宿に泊まり、朝に出発予定だったが、夕方出発、この日からテント泊することにした。気ままですな。
夕方富士見駅に着いて夕飯を食べた後、18:00から歩き始める。2時間ほどでゲートへ到着。月と星が明るく、ライトなしで林道を進む。時たま道路に出てくる鹿に脅かされる。ゲート内では連休はじめの土曜日夜だと言うのに下の河原で夜間工事中。ブルなど動いているが人は見えない。暗いし、人っ子一人いないさびしい林道。3時間ほど歩くが、荷物の重さが堪える。21:00には林道脇にテントを張って就寝した。

■9月20日
3時起床。軽く朝食をとって3:30には出発。天気は快晴。東の空にオリオン座がくっきり見える。5時過ぎに林道が終わるが、その先の道がよくわからず。ここから鋸に登った人のブログを見ると、作業小屋の裏に進むと書いてあり、山斜面に道を探すもなし。結局明るくなってよく回りを見た結果、河原をさかのぼっていくことが判明。ペンキの印が赤くて夜明け前はよく見えなかった。一度道がわかるとあとはマークが多数あり。甲斐駒山頂まで道に迷うようなところはなかった。

6:00富士川水源
大切な水源です
6:20横岳峠
7:40三角点
三角点近くから第一高点
急坂が続き、重い荷物が堪えるものの、まずまずのペースか。昨日の夜から誰にも会わず。
8:20第一高点
山頂で休憩中、甲斐駒方面から3人のパーティが近づいてくるのが見える。程なく到着。久々に人に会ってほっとする。ここから、鎖場、足場の悪い急坂が続く。小ギャップを降りて登り返したところで第一高点を振り返るとさっきの3人が心配そう(?)にこっちを見ていた。
そして鹿の窓へ到着。

天気も最高。鹿の窓からのまだ新しい鎖を使ってルンゼを下る。鎖で草場まで降りると、横にトラバースしているような道の跡があるが、makotoさんブログなどの情報から更に下まで行くことがわかっていたのと、リボンも見えていたので安心して下のルンゼ合流点(鹿の窓ルンゼと大ギャップルンゼ)まで行く。合流地点から下は、かなり切れ落ちているのだが、その切れ落ちるすぐ上をトラバースしていくのが正解だった。
ここまでかなり下るので、第二高点までの登り返しがきつかった。

9:30第二高点

すでに急坂と久しぶりの荷物の重さで足がパンパン。登りでも途中で少し休みながら進む。中の川乗越(看板では中の川越)までの下りも腿にくる。
三つ頭(かな?)から鋸全貌。
123の高点がわかる。
前方、甲斐駒山頂までまだまだ
11:00石室

徐々に地図の標準時間で歩くのがやっとになる。石室まで出合った登山者は6名だった。静かな山行はここまで。あとは徐々に人が増えてきた。甲斐駒から石室に泊まる人にも結構出会う。

12:25 甲斐駒山頂
山頂からの富士山
13:20 駒津峰
13:50 仙水峠

これまでとはうって変わって人だらけ。少し休む。今日のルートは北沢峠を経由して、広河原までとする。駒津峰、仙水峠を通って、北沢峠へ。仙水北沢小屋でコーラと食べ物を購入。バスの通る林道を通って広河原へ向かう。
途中、走りの格好で北沢峠に向かう人を発見。どこかで会ったはずと思い、声をかける。
実は、去年のTJ試走会のとき、空木岳からの下りでお会いした、地元のYさんだった。このときは故障明けのYさんと指を骨折していた自分とでゆっくり降りてきたのだった。思いがけない再会で、少しおしゃべりをして元気をもらった後、さらに下る。広河原まではまだ結構あるので野呂川出会のバス停で本日終了(15:20)。10分ほど待ってバスに乗り、広河原に到着。
明日はここをベースとして北岳間ノ岳ピストンに決定!
夜も防寒ばっちりでゆっくり寝ることができた。

■9月21日
起床4:00
出発4:50
ゆっくり寝たものの、足はかなり疲れていた。北岳だけにするかと弱気にもなるが、とりあえずは行ってみることに。今日のリュックは食料とカッパしか入っていないので軽い。足はすぐに疲れてしまうが、さすがに身軽なだけあって、地図の標準時間で進むようなことはなかった。間ノ岳まで行くことにする。しかし、今日も天気がいい。雲ひとつなし。

二俣(6:10)→左俣→八本歯のコル(7:10)→北岳小屋へのトラバース→間ノ岳(9:00)→北岳(10:40)→北岳肩の小屋→御池小屋→広河原(13:00)
朝日に輝く北岳
間ノ岳方面
北岳、左が甲斐駒、右が地蔵
左俣では雪がまだ残っている。早出の人たちを追い抜きながら高度を上げる。八本歯のコルのあたりでトレランの格好をした3人組に会う。広河原から間ノ岳、農鳥を通り奈良田に抜けるということだ。彼らに先行して進み、小屋では朝食と飲み物休憩。その後は、登山の団体なども多く、何度も足止めされる。連休中で、これだけ天気がいいと登山者も多いはずだ。間ノ岳からの富士山は最高。南アルプスの全貌はもちろん、中ア、北ア、八ヶ岳方面まで、360度の展望が広がる。回りをみているだけでかなり時間を過ごしてしまった。
ここで折り返し、北岳山頂へ。ここも人がいっぱい。ここからは下り基調。御池小屋経由で下る。ここはテントがやたら多い。登る人下る人とも多く、あまり走れなかったが、疲れている自分にはちょうどよかったかも。13:00ちょっと前に広河原山荘に到着。
当初の計画では、もう一日泊まって、鳳凰三山を超えて青木鉱泉に向かう予定だったが、初日もテント泊にしてしまい、食料を使ってしまって区切りがついていたし、山荘で食料を調達もできたが、足もかなり疲労していて無理することもないので、今回はここまで。夕方の甲府行きのバスに乗った。
実質山を歩いた二日間、最高の天気だった。雲ひとつない二日間だった。久々に重い荷物を背負ってみたが、山ではバランスが崩れることもあり、鎖場でも体が振られやすい。軽装山走りスタイルのほうが走行中は安全だということが確認できた。
しかしテント背負って気ままに山に行くのも楽しい。旅の基本はやっぱり縦走ですな。