TJAR行動記録 その3

3日目(上高地〜木曽駒高原スキー場)

上高地出発 3:00

上高地では、バス停付近の屋根つきベンチで今日はビバーク。ちょうど飯島選手が出発準備をしていたので、少し話した後就寝。山よりは寒くないが結構寒いのが上高地だ。しっかり着込んでシュラフカバーに入る。1:00就寝。

3:00くらいに目が覚める。すぐに星野選手が出発。その後湯川選手が出て行った。自分も用意をして、3:30くらいに出発した。今日は下は短パンで進む。上はまったく着替えていない。靴下はロード用のランニング靴下にする。山用はスマートウールで少し厚め。
まず最初は怖いと評判のトンネルを抜けていく。トンネルの歩道は狭く、トンネルによっては、歩道には上がれないところもある。トンネル内では、左側を歩いた。ヘッドランプの後頭部に付いている電池入れに赤いLEDが3つ付いていて点滅するので、車も視認できたようだ。歩道を歩けないところでは、車が来るかどうか音で確認しながら進み、車が近づいてきたら脇の歩道によけて止まっていたが、向かってくる車の音もうるさく、何回か音を聞き損ねて、後ろを振り向いたら車がすぐ後ろでこちらに合わせて進んでくれていたときもあった。すぐれもののヘッドランプに感謝する。途中の自販機でコーラを購入。朝早いので、まだ店はやっていない。
トンネル地帯を抜けてダムに出ると少しほっとする。ダム付近で寝ていたという須田選手と合流する。

◆奈川渡ダム 8/11 7:20

このあたりからまたまたいい天気となり、道路を進む。途中で物産品を売っている山彩館というところで、パン3つと水と桃を購入。店脇の外にあるベンチで朝食。久々の果物に感動する。その後は暑い中早歩き程度で進んでいく。ここで頑張るのは、タイムではなく完走を目指す自分にとっては自滅行為。それに暑くて走る元気もない。とぼとぼと野麦街道を進んでいく。しばらくして境峠の上りへ入る。峠手前のそばやが開店していて、もりそば大盛りを注文。とてもおいしいそばだった。
この頃からどうも尿に血が混じり始める。ブラッドオレンジみたいなオレンジ色のときや真っ黒な色のときが交互に出てきた。残尿感もひどく、終わった後またすぐにしたくなってしまう。体の調子は悪くないので、たぶんばい菌が入ったのだろうと考えてそのまま進むことにする。しかし気分は少し憂鬱になった。

◆境峠 11:15

峠から下りに入り、暑い中を歩いていく。山と比べて暑さは猛烈で、自販機などでジュースを買う。薮原に近づいてきてスーパーがでてくる。暑くて固形物を受け付けなくなってきていたので、アイスとジェル系の食べ物を買って、歩きながら食べる。

◆薮原駅 14:01

一番暑い時間。とりあえず足を進めるだけ。この後道路沿いにいきなり、焼肉、ラーメンの店が出てきたが、お腹もすいていなかったのでそのまま素通り。残念といえば残念。焼肉が食いたかったような気もする。
その後はスキー場までコンビニが2件しかないことがわかっていたので、最初のコンビニによってスパゲッティやサラダを買い、駐車場で食べた。この日もなんだかんだと結構食べている。というか南アルプス以外は結構食べていて、全体的に暴飲暴食気味だった。終わった後、胃が痛かったくらいである。
持ってきていたゴム手袋が北アでは暑くて付けていられなかったので、普通のぽちぽちつき軍手を買って明日の中アに備えた。

◆木曽駒高原スキー場到着 17:40

地図から見ると、国道を曲がるとスキー場は結構すぐのところにあると思っていたが、曲がってからさらに1時間以上歩くことになった。途中のキャンプ場は水道やトイレもきれいで利用させてもらった。また食堂や売店もあり、今回は素通りしたが時間によっては使えそうだ。バーベキューをやっていて無償に食べたくなった。その後は別荘地をひたすら抜けて、夕方また日のあるうちにスキー場に到着。ここにあるスキー場の多くがすでに使われていないが、水も出てるし、屋根付きのロッジみたいなところで寝ることができる。高度も低いので暖かいし、寝るには最高の環境だった。ないのはトイレくらい。ロッジに荷物をばらまけて、整理を行い、寝る準備をする。寝るのが楽しみになる。19:00過ぎには横になった。
3日目にしてやっと、20時間を切る行動時間で休むことができた。無理すれば今日中にもう少し距離を稼ぐこともできるが、まだ中盤。今後の疲労なども考えてビバークしやすいところで休むのが得策と考えた。