宮古島ウルトラ100K遠足(とおあし) 2006.1.14

kadokichi012006-01-18



○大会前日
 試走(もちろん車)する。


 宮古島の周回道路は100K弱。池間島来間島へつながる二つの大橋を渡ってちょうど100Kになるというウルトラマラソンのための島みたいですね。都会と違って渋滞は皆無。地元の人はのんびりと制限速度を守って走ります(タクシーはたまに暴走する)。渋滞もなく、信号も少ないので、車だとあっという間に1周できちゃいます。


 この日はかなり暑い。4月下旬の気温ということで当日も暑くなりそうだ。去年は朝は寒かったので、防寒対策をばっちりしてきたが裏切られる。しかし風も弱く走りやすいことが予想される。
 前日の車試走でしっかりコースを憶える。道は間違うことはないが、アップダウンやトイレの位置などを確認する。このおかげで当日、気分的には余裕を持って走ることができた。


今年は、エントリー600人弱。参加者561人と過去最大の参加者となった。


○大会当日
■ウェアと持ち物ほか
・右足裏腿面をしっかりテーピング(キネシオ)
CW-Xハーフタイツ。ハイソックス
・半袖ジップ付ウェア・アームウォーマー
・手ぬぐい
・Wポーチ(ティッシュ・ビニール袋・お金・アスピリン・携帯・メッシュのランシャツ)
・シューズ:NIKE カタナS3


■中間エイド(48K)に置いたもの
・シューズ:アシックスGT2100
・半袖シャツ
・長袖シャツ
・ソックス


■スタートから20Kまで
 スタート地点は東急リゾートホテル。 
 スタートは5時で真っ暗。最初はゆっくりとスタート。ライトを持って走る人もちらほら。しかしちょうど満月で、しっかり晴れていたので、個人的には月明かりで充分。ロードなので、足元にそんなに不安はない。暗闇の中を黙々と走り始める。数キロ走るとすぐに暑くなり、アームウォーマーをはずす。宮古島で一番繁華街の旧平良市内(今は全島宮古島市)を通過していく。
ペースはキロ6分弱。


■20Kから中間エイド地点(48K)まで
 午前7時になると日の出の遅い宮古島もかなり明るくなる。あまり長い距離を走っていないシューズで走っていたら、足がきつくなってきた。小さめのシューズだったか…。アッパーがやわらかくできていたので、気にしていなかったが、長い距離だと厳しそうだ。さらにレース用に近いシューズなので、足の負担も大きい。とりあえず中間エイドには大きめのGT2100を置いてあるので、あまりあせることなく気分良く走れるペースを保つことにする。


 去年は風に泣かされたが、今年は風も弱く、池間大橋もペースダウンすることなく余裕でクリア。ここと来間大橋は1キロ以上ある橋なので、中央部分がかなり高くなっていて、山型構造になっているので、風が強いときはちょっとした難所となるのだ。橋を渡って池間島を周回してまた橋を戻る。このあたり30Kから40Kまではキロ5分と飛ばしていく。しかし40Kを過ぎるとその反動で、足が重くなってくる。後半のサイクリングコースのアップダウンを考えるとこれからはきつくなる予感。日も高くなってきて、直射日光も疲労に輪をかけてくれる。すでに顔や腕がひりひりしていた。


 エイド到着は4時間25分。考えると前半はオーバーペースだった。あとはゴールまでひたすら足がきつかった。エイドで、さとうきびジュース、すいとんをいただき、トイレにもよって、15分休憩。シューズはGT2100に履き替え、上は防寒用で持っていったメッシュのランシャツのみとして、一応着替え用の半袖シャツをポーチにくくりつける(結局暑くて必要なかった)。


■中間エイドから70K(東平安名崎の先あたり)まで
 50Kを過ぎると、ひたすらサトウキビ畑が続く。刈取が始まった季節なので農作業をしているお百姓さんがちらほらと、歩道の整備をしている作業員の人たちがちらほらくらいで、ひたすら暑くなった道路を進む。途中で17位と順位を教えてくれる。特に順位は気にしていないが、遠足はゆっくり走る人が多いので、これくらいの速さだと人がまばら。前の人も後ろの人も数百メートル離れている。シューズは変えて楽になったが、重くなったせいか、あるいは疲労が蓄積されてきたせいか、徐々にペースが落ちてくる。


 60Kまでは、キロ6分を切ってきたが、60K以降はキロ6分が精一杯になる。高低差は10mくらいだろうが、アップダウンも繰り返されるので、前腿が攣り気味に。そのまま我慢して進む。いつもは風が強い東平安名崎でも風は弱かった。去年は強風で歩いてしまった地点だ。


 もう歩きたいのだがひたすら我慢。


■70Kから90Kまで
 70Kを超えると、海岸がよく見えるサイクリングロードに入るが、ここはいままでより高低差のあるアップダウンが10K程続く。後半の足には一番の難所である。とりあえず、登りでもは歩かないようにがんばる。下りでも楽にはならないし、逆に下りで歩く人も多いところだが、ここもなんとか我慢して、ちまちまと足を進める。エイドでは、梅干やレモン・バナナなどを中心に食べて、ナトリウム不足を避ける。さすがにケーキやクッキーはぼそぼそしてあまり口に入らないが、数箇所でケーキもいただいたので空腹になることはなかった。70Kからはキロ6分も保てなくなる。いつの間にか前を見ても後ろを見ても人もいない。


 80K以降、アップダウンは少なくなるが、疲労でさらにペースダウン。エイドで休む時間が徐々に長くなっている。85Kを過ぎたあたりで今日の目標は10時間前半に設定する。


■90Kからゴールまで。
 ずっと1人での走りが続いていたが、いつの間にか気づくと90Kを過ぎたあたりで、夜叉が池マラニックのTシャツをきたおじさんに追いつかれる。並走しながらしばし歓談。毎年遠足・ワイドーを二日ともサブテンで走るという猛者である。岐阜県の人で、今年は雪で練習不足だったため、こんなに遅い時間でうろうろしていたらしい。ここでおじさんが「がんばれば、10時間切れるんじゃない」の一言。80Kからのタイムの落ち込みを考えるとかなり厳しい。「いやあ、厳しいですよ」と答えながら、なぜか心は一応がんばってみることに…。気持ちを切り替えて走り始めたら、いつの間にかおじさんははるか後方に置いてきてしまった。


 最後の難関来間大橋を渡った95K地点でサブテンまで残り31分。90Kからの5Kが31分かかったので、さらに最後はペースアップ。でもあと5Kと思うとなんとか体も動くもの。来間大橋を最後のがんばりでダッシュして(もちろん回りの人にはそうは見えない)、無事10時間の2分前にゴールに到着。サブテンぎりぎり達成となりました。ゴールでは、海宝さんとしっかり握手してもらう。会長みずから出迎えてくれるのも、この大会ならでは。中間のところどころでも海宝さんが車で移動しながらエイドで応援もしてくれるのだが、そのあたりも人気の秘密だと思う。


■総括
 夏からずっと続いていた右足の違和感をかかえ、10月の山耐以降はあまり練習もしていない状態での出場だったので、10時間台で走れればいいかなとの予想をしていた。10時間を切れたのは、前半、軽いシューズで、時間的に貯金を作れたことが大きい。ただし、後半はずっと我慢の連続で、いつ歩こうかとずっと考えてました。足が攣ってきたのもきつかったです。あとは90Kでのおじさんの一言です。おじさんに会っていなかったら、そのままずるずるペースで進んでいました。もちろんサブテンも無理でした。がんばって2分前でしたから。今回はほんとにおじさんに感謝です。疲れていたので、ゼッケンもまったく確認できずでした。あとでわかり次第、イニシャルに直します。


 しかし、今回で右足はよくならずも悪くならずということがわかったので、今後は疲労をためすぎないようにしながら走っていきたいと思う。当分ウルトラの予定はないが、出ても今年のウルトラはのんびり楽しく走ります。


■タイムとラップ

      TIME     LAP 
05K   標識不明          スタートはゆっくり
10K   標識不明
15K   1.26.23
20K   1.56.01    29.38   トイレなど寄ったりしてもたもた 
25K   標識不明
30K   2.51.56    55.54   
35K   3.17.39    25.42   気持ちよいペースで
40K   3.43.31    25.52   
45K   4.09.29    25.57   もうバテてくる
50K   4.52.28    42.58   中間エイド(48K地点)休憩15分
55K   5.21.14    28.46   シューズを変えて足が重い
60K   5.49.07    27.53   シューズが慣れてくる
65K   6.18.23    29.16   暑い!
70K   6.47.08    28.44   東平安名崎通過
75K   7.17.26    30.18   サイクリングコースへ
80K   7.49.59    32.33   アップダウンがきつい。
85K   8.23.50    33.50   エイドでの休憩が長くなる 
90K   8.57.52    34.01   ばてばて。あきらめモード
95K   9.29.07    31.15   復活。あとちょっと。
100   9.57.57    28.50   最後のがんばり