「2005年北丹沢山岳耐久レース」  


○天候
レース前日から天候は曇り。しかし、当日朝起きると小雨がぱらついていた。
●レース中は曇りでたまに日も差したが、若干山の中はスリッピーな路面があった。


○シューズ
モントレイルのマサイを使用。夏ということと、ロードが結構あるということから、メッシュで、屈曲性がよいマサイにした。履き心地も個人的には好きなシューズだが、重いのが難点。モントレイルでは一番軽量と、パンフなどには書いているが、実はレオナより重いシューズ。
●後半は重さが堪えた。重いほかは特に問題なかった。


○食糧
水1.5L(長距離用アミノ系粉末を入れる・名前は忘れた)、カーボショッツとパワージェルあわせて8個、小袋入りナッツ数袋 梅干2個 バランスバー3個。
●いろいろ持っていったが、使ったのはカーボショッツ3個、第一CPで水1L程補給、バナナ1本をもらう。


○ウエア
スリーブレスのメッシュシャツ。ユニクロのボックス型海水パンツ。手ぬぐい。事務用のうすい手袋(一応イボ付)。ハイソックス、泥除けスパッツ。
●前半は素手で行ったが結構手をつくので、すぐに手袋をつける。薄手で途中からは水でぬらしたので、暑さは気にならなかった。今回一番の役立ちグッズ。


 他の大会と同じく年々増え続ける山岳レースの参加者。今年はスタート地点も随分混雑していた。当日出走者(完走者?)728人。


○スタート〜神の川キャンプ場
 スタートは7時。曇り。だまって立っていると涼しいが、スタート直後の坂ですぐに暑くなってくる。休暇村前の急坂を上り、数百メートル走ってすぐに山道へ。ここは数キロですぐに道路に出るので、ウォーミングアップみたいなところ。ただ混雑していてなかなか前に進めない。わずかなすきをつきながら前に出て行く。しかしこれだけ人数が増えると、スタート地点の位置はなるべく前に陣取りたいものだ。速い人はどちらにしても速いのだが…。ウォーミングアップの山道を出るとまた数キロは青根の村落道路を走る。ここは川に沿って曲がりくねった道路を若干下りながら走っていく。神の川キャンプ場へ到着(9k地点)。特に疲労もなく、第一のピークに入る。


○神の川キャンプ場〜鐘撞山頂付近(第1ピーク)〜神の川ヒュッテ(第一CP)
 道は柔らかめのダートで、坂はそこそこ傾斜があるので、たまに手をついたり、滑ったりしながらひたすら登る。前後にランナーが団子状態になりながら登っていくので、ここは前の人についていけば問題ないだろうと軽い気持ちで登っていったのだが、なんと前の人(男性だと思っていたが女性だった。失礼)が巻道にあやまって入ったらしい。さらに前方から戻ってくる人も一人。幸先よくないスタートだ。後ろの人も教えてくれればいいのにと、ちょっと未練たらしくなる。とにかく山での油断は禁物ということを、身をもって教えられる。間違ってからコースに戻るまで5分以上かかる。ここであせりは禁物だが、若干ペースが速まったかもしれない。道を間違えたとき、女性のトップ下の選手たちが数人いたが、山頂までには追いついていた。下りに入るが、昨年は飛ばしすぎて疲れたので、少し押さえ気味に走る。それでも坂自体が急なので、なるべく足の運びにブレーキはかけない程度のペースでくだる。道は柔らかめなので、誰にでも下りやすいのが丹沢コースの特徴だ。神の川沿いに出て、川の岩場を少し行くと、第1CPに到着。水を2杯、椀でいただき、ハイドレーションには1L弱補給。さらに歩き始めると、チアガールの格好をしてバナナを渡している女の子がいた。ここまで、まったく食べていなかったので、自分の食糧を軽くしたいと思っていたが、思わず手が出ていた。チアガールには勝てません。バナナを1本食べる。しかし、バナナの食べやすさは侮れない。固形物はあまり口にしたくなかったが、バナナはすっと喉を通った。


■休憩後出発のタイム: 2時間38分   


順位は97位といわれた。うーんレベルが高いのか、自分が遅いのか、厳しい順位だ。


○神の川ヒュッテ〜日蔭沢原頭(第2ピーク)〜神の川園地(第2CP)
 ここの登りは渓流沿いの岩場が中心。道は悪いが特に問題もなく登る。登りきったところからは長い下り気味の林道と道路が長く続く。道の山側のあちこちから沢が流れて道路をぬらしている。去年はこの水を飲んで気分転換したが、今年はそんな気持ちの余裕もなかった。すでにここまでの長い登りと下りのため、足の筋肉の疲労はかなり感じていた。あまりスピードは出ないが、休まずに足を進める。途中、ランニングシャツで、何も持たずフラフラしている選手を発見。脱水気味のようだが、置いていく。何も持たないで走ること自体、無謀である。途中の長い道路、林道を下ると、第2CPが見えてくる。足はかなり疲労している感じ。自分は単調な上り下りが長く続くのに弱いようだ。CPでは、水を一杯飲んでそのまま姫次までの登りに入った。


■第2CP出発:3時間48分


○神の川園地〜袖平山・姫次〜ゴール
 昨年は登りに2時間近くかかった、ここの登り。今回も脛や腿がつり始めている。去年と同じ展開だ。しかしペースは去年よりは速い。途中、登りの得意な仲間が追い越していったが、離されながらもなんとかくらいつくように足を出す。さらに数人の速い人に抜かれながらも必死で登る。袖平山頂付近の崩落した部分なども思い出してくる。そしてなんとか1時間ちょっとで袖平山頂へ。このあたりで、大腿四頭筋は限界。何度か屈伸運動を繰り返す。さらに10分程で姫次に到着。見晴らしのよい山頂で、スタッフの人が見送ってくれる。確かここで、70何位とか言われた。ここからは下りのみ。しかしこれまた去年と同じく、下り始めた途端、腿の前面がつり始める。緩やかな尾根上を下るが、スピードが上がらない。昨年はその後、足が完全に痙攣して動けなくなったが、今年は徐々に足の状態が戻ってきた、。よしなんとか走れそうだ。スピードも出てくる。平丸へ下る分岐点からは尾根をはずれて、本格的な下りに入る。スピードを上げて、前のランナーをどんどん追い越す。気合が入っていたのか、前のランナーもすぐに道を譲ってくれるのがありがたい。ゴールでの順位からここで20人以上追い越した計算になる。とりあえず、足はなんとか持ち直したようだ。平丸で道路に出てまたすぐ、休暇村まで下る遊歩道のトレイルに入る。なんとかぎりぎり6時間を切れるかもしれないと思い、頑張る。しかしまた、沢の土砂止めのコンクリートに当たって、道がないものと勘違い、数分間上に戻り、後から来たランナーに聞くと、大丈夫いけるという。その人についていくと、確かに土砂止めの脇に階段がありました。どうも今年は注意力にかけていたようだ。そのあたりであと5分くらいか。必死で下る。やっと休暇村が見えてくる。おなじみ写真販売用のカメラマンが自分をねらっている。スピードを上げてカメラマンの前を通った後は大きく右にカーブだが、砂利に足を取られて思い切り転倒。右の腰と顔を強打するが、すぐに立ち上がって、ゴールへ。なんとか6時間切りに成功。去年と較べると45分以上の時間短縮だった。去年はぶっつけ本番だったこともあるが、とりあえず今年は、6時間を切れてよかった。結局順位を大きく上げたのは、最後の下りであと5Kから。やはり登りの練習がもっと必要だと実感した。食糧ももっと少なくしても大丈夫なのかもしれない。最近はドリンクもアミノ酸系のものを入れてエネルギー補給しているせいもあるのか、あまり固形物を取るのが苦手になってしまった。


■ゴール:5時間58分02秒